マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙 (2011年.'12年公開.英)

奇しくもこの年は米英両国から伝記映画が生まれた。米国版はフーバー初代FBI長官だったが、英国版は彼の有名な女性首相マーガレット・サッチャー。こちらのほうが著名度は高いと思う。
もともと彼女は声が高かったのだなぁ。甲高い声を直す場面が印象深い。やはり貫禄は低音なりか。
「あの頃は何をするかが重要だった。今は力を得ること」とか、「どう考えるかは○。何を感じるかは×」等、鋼鉄の信念を貫徹した彼女の横顔は強調されているし、夫、デニスの存在価値を浮き彫りにした描写は佳良。
ただ、全体を通した場合、特に何かを強調した大黒柱が欲しかった。さーっと走りすぎたような感じはいがめず、米国版と比較すれば、重厚な作りの「J・エドガー」に軍配。