テラビシアにかける橋 2007年('08公開)米

童心の世界を描く。何かに付けマイナス思考の少年ジェスだった。そんな時に、レスリーが転校して来る。何かに付けて対照的な性格の少女だった。
プラスとマイナスの電荷は吸収する。当然の成り行きで惹かれ合う二人。此処までは極く自然。
だったが、ファンタジアの要素が前面に出現する。に及んで、同じプラス電荷を帯びる“子供世界”と“夢の宇宙”が反撥するのは当然の理屈。
これがあの悲惨な出来事に結びついたとするのが私の見方。多少苦しい持論ではあるが、あのアクシデントに異様な違和感を持つのも、こういうところに起因していはしないか。
“子供世界”に戻るジェスは此処で、当初あれほど無視していた妹に目線を写すのである。だが“夢の宇宙”を諦めた訳ではない。
要は、稍支離分裂的とも見える描写が、この作品を印象の淺いものにして居はしないか?と言うのが私の偽らざる感想である。