二百三高地

日本映画で、インターミッションのある映画は稀である。3時間を超す東映渾身の巨編は、ブラックの画面に歌詞だけ浮かぶさだまさしの歌でインターミッションとなる。
後編冒頭、熾烈な戦闘に突入する直前の24時間戦闘中止が印象深い。武士道や騎士道の名残りがあったという。
「坂の上の雲」(以下、前者と略す)の「二百三高地」が先日終わったばかり。前者との比較に興味が湧き、随分以前に観た本作品を再見した次第。
反戦思想は前者の方が強い。ロシアばかりでなく、日本も中国を侵略していたとする前者に対し、ロシアの侵略に止むに止まれずアジアを護るために立ち上がった。と本作は言っている。
無論、反戦の民。脱走失敗。「殺してくれ」と懇願するロシア兵。等々で、反戦色は出ているものの、弱い。ところで、この時代にキスをしたのだろうか?。
白襷隊に重なる昭和の特攻隊。戦闘場面が多すぎるのが気になる。兒玉の旅順行シークェンスは、前者と似ていた。夏目雅子が出ていたんだ。やはり彼女は目につく。夭逝か惜しまれる。
前者は、来週で最終回を迎える。Z旗揚がる日本海海戦で。今から待ち遠しい。
【私の評価】佳作。
【私の好み度(①好む。②好む方。③普通。④嫌な方。⑤嫌)】→②。
1960年(2011/12/14観賞=再見).日(東映)[監督]舛田利雄[撮影]飯村雅[音楽]音楽監督: 山本直純 [主な出演者★=好演☆=印象]★仲代達矢。☆丹波哲郎。☆三船敏郎。☆森繁久彌。天知茂。神山繁。あおい輝彦。★夏目雅子。野際陽子。松尾嘉代稲葉義男。永島敏行[上映時間]3時間1分。
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