男はつらいよ 寅次郎と殿様

朝ドラ「おはなはん」と同じ大洲が舞台。写った駅は国鉄時代だろう。JRに変わっていた20年前、宇和島に旅した時は海岸通りに路線が変わっていた。
由緒ある此処大洲の殿様の末裔が、亡くなった末息子の嫁を求めて対面する話。例によって、仲を取り持つ寅さんの奮闘篇。
「殿中で御座るぞ」。かってバンツマ(坂東妻三郎)と人気を争ったアラカン(嵐寛寿郎)。「明治天皇と日露大戦争」の面影を宿す。

鞠子探しは「100年掛かる」。それでも柴又から始める寅さんだった。

①うがいと鵜飼いを錯覚する面白さ。
②「偶然遭った」。←♪手にした土産の重たさで~あなたの嘘がわかるのよ~。
③「♪妻は夫を労りつ~夫は妻を慕いつつ~」。など、寅さんの台詞に集中していないと、面白さを見逃してしまいそう。
↑等々。喜劇としては上々である。
↓なにせ冒頭から大笑いの洪水だ。
ポチと名付けたかったのに、捨て犬にトラと付けてしまった車家。
「トラ糞するな」。「俺の名前を付けて!」。「うちには立派なおトラちゃんという犬が居る」。「いい年をして(中略)野良犬と同じ」。
「それを言っちゃおしめえよー」。
満男に買ってきた玩具の鯉幟が役に立たず不機嫌だった寅さんが、憤然と席を立つ一瞬であった。
それでもこのシリーズを20本近く観てくると、いつもの+αがないなぁ。と欲が出てくるのは、目が肥えてきたのだろうか?。
【私の評価】中の中。
【私の好み度(①好む。②好む方。③普通。④嫌な方。⑤嫌)】→③。
1977年(2012/3/23TV録画観賞=再見).日(松竹)[監督]山田洋次[撮影]高羽哲夫[音楽]山本直純[主な出演者★=好演☆=印象]★渥美清。真野響子。嵐寛寿郎。☆三木のり平。倍賞千恵子。前田吟。三崎千恵子。太宰久雄。笠智衆。佐藤蛾次郎。寺尾聡[上映時間]1時間39分。
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