男はつらいよ 寅次郎恋愛塾

毎回恒例の冒頭の夢。シリーズも第35作となった今回は、姥捨て山物語。舞台はてっきり信州と思っていたら長崎。
五島列島の鄙びた小径を歩む日傘の女性。寅さんは当然だが、旅の雲水まで振り返る。これは美人登場の伏線に違いない。
道端で倒れた老婆を介抱した縁で、相棒のポン州と彼女の家に一宿一飯。「そうか」夢の伏線が此処で分かる。粗末な住まい乍ら耶蘇教を信仰している証しが見える。
「ロザリオを握らせて、」老婆が亡くなり、葬儀の教会に東京から駆けつけた孫。若菜は美人だった。
ということで何時しか舞台は葛飾周辺へ。「矢切の渡し。野菊の墓。」説明する満男は大きくなった。

寅さんは相変わらず変わること無し。題意に基づく恋愛塾で、初な民夫を指導教育。白いを、すろいと発音する彼は秋田の産。売り子と間違え「私客よ。何言ってるのよ」と叱られる。
舞台は秋田に変わり、恒例の大団円。目出度し、目出度や、この年は阪神タイガースも21年ぶりの優勝や。
銀の燭台のエピソードは心も和み佳かったなぁ。細かなところでは、準レギュラー的存在となった美保純。感度良好。
といったようなことで、【私の評価】佳作。
【私の好み度(①好む。②好む方。③普通。④嫌な方。⑤嫌)】→②。
1985年(2012/7/19TV録画観賞=再見).日(松竹)[監督]山田洋次[撮影]高羽哲夫[音楽]山本直純[主な出演者★=好演☆=印象]☆渥美清。☆樋口可南子。☆平田満。松村達雄。☆初井言栄。☆美保純。☆関敬六。倍賞千恵子。前田吟。☆吉岡秀雄。下条正巳。三崎千恵子。太宰久雄。笠智衆。佐藤蛾次郎[上映時間]1時間48分。
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