なくもんか

「笑いの要素は7つある。勘違い。オーバー・アクション。へんな顔。ものまね。…後は忘れた(=ワタシノヒトリゴト)…」との台詞が当を得ていて、成る程と頷く。尤も、それが此の映画で出て来るという事では無いが。
人情や子育て等を背景に、不幸(一般的な常識では、そう思われている)な人々を前面に押し出した此のコメディ映画は、笑いと誠意で、「なくもんか」と生き抜いてゆく旺盛なスピリッツを爆発させてゆく。

特に、庶民情緒が濛々と充満している商店街の撮影が中々のもの。そこに生きる人達の喜怒哀楽は、人間は考える葦であるものの、その裏面では、人間は感情の動物。であることを激しく交錯させてゆく。カメオ出演の、いしだあゆみ。相変わらず佳いなぁ。
さすがは現代の映画。エコ時代の発想から展開する大団円へのプロセスは、無駄なく脂が乗りきった感あり。
ただ少し時間の長さを感じた。もう少しメリハリがあって、全体がよりぐっと締まれば、更に深い印象を与えたのではあるまいかなぁ?。と、偉そうな独り言をもう一度だけ披露し、ネタバレ一切排除に挑戦のレビュー終わり。
【私の評価】中の上。
【私の好み度(①好む。②好む方。③普通。④嫌な方。⑤嫌)】→③。
2009年('11公開)(2012/7/24TV録画観賞=初見).日(東宝)[監督]水田伸生[撮影]中山光一[音楽]岩代太郎[主な出演者★=好演☆=印象]☆阿部サダヲ。瑛太。☆竹内結子。塚本高史。カンニング竹山。井原剛志。☆いしだあゆみ。陣内孝則[上映時間]2時間14分。
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