ジョルスン物語

初のトーキー映画として有名な「ジャズ・シンガー」は未見だが、この映画でアル・ジョルスン本人の肉声をタップリ聴けたのは収穫。
「スワニー」「マイ・マミイ」など圧巻。「ドナウ川のさざ波」をアレンジした「アニヴァーサリー・ソング」も佳い。
吹き替えは不思議に気にならなかった。これ一重にジョルスンに扮したラリー・パークスの好演によるものだろう。
ということで、黒人スタイルでお馴染みのアル・ジョルスンの伝記風物語だが、唄うことが大好きだった為に引き起こす様々なアクシデントが特に面白い。
映画はこれにジュリー・ベンソンとの愛を絡ませるが、歌と家庭の狭間に悩む彼女が哀しい。
哀しいと言えば、ジョルスンに扮したラリー・パークス。後年有名なハリウッド赤刈りの標的になったとか。米国政治が映画の世界に侵入した歴史は永久に消えず。
それから何時も思うことだが、この映画も太平洋戦争終結の翌年に作られている。良きに付け、悪しきに付け、米国という国は凄い国である。
【私の評価】佳作。
【私の好み度(①好む。②好む方。③普通。④嫌な方。⑤嫌)】→②。
1946年('50公開)(2012/7/26TV録画観賞=初見).米(コロンビア)[監督]アルフレッド・E・グリーン[撮影]ジョセフ・ウェーカー[音楽]モリス・W・ストロフ[主な出演者★=好演☆=印象]★ラリー・パークス。イヴリン・キース。ビル・グッドウィン[原題]THE JOLSON STORY[上映時間]2時間8分。
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