エノケンのちゃっきり金太

私が子供の頃は、映画のことを活動写真といっていた。日常の会話ではそれを更に略して、活動と言った。「活動連れて」と親に強請る子供達の姿が、あちこちでよく見られたものだ。
私自身は家風もあって殆ど見られなかったが。
当時、エノケンの人気は爆発的だった。といったようなことから当時の記憶を遡ってみても、この映画をリアルタイムで見たような。見なかったような。どうもハッキリしない。
チャッキリに扮するエノケンはやはり天才だと思う。東宝の前身PCLの3文字も懐かしいこの映画。
流れる歌も懐かしく、金太20年後のシークェンスがいやに新鮮。
果たして金太はチャッキリを卒業したであろうかと、、。
ところで、私も時々使うけど、面と向かって言い難い語句を伏せ字にする場合がある。
これとよく似たケースと思うが、指の動作や形態で、あるものや意味などを表現する場合がある。
老婆心ながら、ちゃっきりとは、人差し指で拳銃の引き金を引くに似た操作で現されると思う。
「そこまでしなくとも、言葉ではっきり言えばいいこと」と、エノケンさんに叱られそうだ。
この辺りで。
音楽にクラシックあるごとく、この活動写真は映画のクラシックである。
追伸。
第67回全国戦没者追悼式にTV参加する前に、空を仰ぎ見る。
あぁ、やはりあの日と同じ青空が広がっているではないか。

【私の評価】準佳作。
【私の好み度(①好む。②好む方。③普通。④嫌な方。⑤嫌)】→②。
1937年(20//観賞=初再見).日(東宝)[監督]山本嘉次郎[撮影]唐沢弘光[音楽]栗原重一[主な出演者★=好演☆=印象]★榎本健一。中村是好。市川圭子[上映時間]1時間3分。
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