男はつらいよ ぼくの伯父さん
1989年公開[監督]山田洋次[出演]渥美清。吉岡秀雄。後藤久美子。檀ふみ(他)

此処まで本シリーズを順番に観て来て、最近微妙な変化に気付くようになった。特に数作前からは其の兆しが顕著になって来た。
①冒頭恒例の“夢”シークェンスが無くなった。
②寅さんがあまり怒らなくなって来た。
③そして、マドンナへの拘りも、心なしか淡泊気味に写るようになって来た。
④その一方で、成長してきた満男への思い遣り度が増してきた。
等である。
理由があった。やはり、渥美清さんの健康が優れなくなって来つつあったのだ。
本第42作からはそれが顕著になる。
①冒頭近くの電車内で喧嘩するシーンは或ったが些細なもの。終盤近く、観客も立腹する偏狭な高校教師に怒らなかった。こんな寅さんは初めて見た。
②マドンナ、檀ふみとの交流も淡泊さが目立つ。
③満男の比重が、物語全体の約半分を占めるようになる。
④満男のマドンナ、後藤久美子が4作連続して登場する。
まるで、寅次郎→満男。バトンタッチの夜明けの様だった。
「息子はバイク。親父は自転車」とぼやく父、博を後にして、満男は「親不考(←孝の誤字が面白い)をお許しください」と置き手紙。一躍、ロード・ムービーの主役に躍り出る。
名古屋で泉の母に会ったり、バイク事故が縁で、おかまに絡まれたり、いろいろあって、やっと泉(後藤久美子)の居る佐賀に到着。

宿で寅さんと逢うのは偶然すぎる嫌いはあるものの、此処は許そう。満男と酒酌み交わす佐賀の夕焼けの美しいこと。
「そういう事は伯父さんに聞け。上手いこと答えてくれるよ」と逃げてきた甲斐あった。
満男から掛かってきた電話に、手を差し伸べようとする父、博。
帰宅して来た満男の顔を見ようともせず、新聞を読むふりをしている父、博。
伯父の愛もさることながら、父の愛もやはり深かった。

此処まで本シリーズを順番に観て来て、最近微妙な変化に気付くようになった。特に数作前からは其の兆しが顕著になって来た。
①冒頭恒例の“夢”シークェンスが無くなった。
②寅さんがあまり怒らなくなって来た。
③そして、マドンナへの拘りも、心なしか淡泊気味に写るようになって来た。
④その一方で、成長してきた満男への思い遣り度が増してきた。
等である。
理由があった。やはり、渥美清さんの健康が優れなくなって来つつあったのだ。
本第42作からはそれが顕著になる。
①冒頭近くの電車内で喧嘩するシーンは或ったが些細なもの。終盤近く、観客も立腹する偏狭な高校教師に怒らなかった。こんな寅さんは初めて見た。
②マドンナ、檀ふみとの交流も淡泊さが目立つ。
③満男の比重が、物語全体の約半分を占めるようになる。
④満男のマドンナ、後藤久美子が4作連続して登場する。
まるで、寅次郎→満男。バトンタッチの夜明けの様だった。
「息子はバイク。親父は自転車」とぼやく父、博を後にして、満男は「親不考(←孝の誤字が面白い)をお許しください」と置き手紙。一躍、ロード・ムービーの主役に躍り出る。
名古屋で泉の母に会ったり、バイク事故が縁で、おかまに絡まれたり、いろいろあって、やっと泉(後藤久美子)の居る佐賀に到着。

宿で寅さんと逢うのは偶然すぎる嫌いはあるものの、此処は許そう。満男と酒酌み交わす佐賀の夕焼けの美しいこと。
「そういう事は伯父さんに聞け。上手いこと答えてくれるよ」と逃げてきた甲斐あった。
満男から掛かってきた電話に、手を差し伸べようとする父、博。
帰宅して来た満男の顔を見ようともせず、新聞を読むふりをしている父、博。
伯父の愛もさることながら、父の愛もやはり深かった。
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