最強のふたり 2011年('12公開)仏

事前知識は全く皆無。フランス語の原題は“INTOUCHABLES”。手許の仏和辞典を紐解いたら“手を触れられない”。果たせるかな英読みは“UNTOUCHABLE”だった。
だから冒頭のカーチェイスで「あぁこのジャンルか~」と思った。が、全く違っていた。
収穫だった。それも大豊作の…。最強のプラス思考の映画だった。元気を貰った。
ユーモア。底抜けの明るさ。豊かな笑い。が充満。「オバマみたい」の台詞で、1年前の作品と認識する。「ケネディ家みたい」の台詞に笑わせられる。
何と言ってもその根元は、ドリスを演じるオマール・シーの自然に備わった演技力。フランス語も流暢だ。
何よりも“飾らない”のが佳い。貧困なんか苦にしていない。彼が書いた無茶苦茶の絵が、11000ユーロで売れる件も何となく納得してしまうから唸る。
そんな絵を売るのが、彼とは対照的な大富豪のフィリップ。扮するフランソワ・クリュゼ。何処となくアル・パチーノに似ていると思った彼が、ヴィヴァルディの「四季」から「夏」を演奏させる。
と、ドリスの「踊れない音楽なんて…」には大爆笑。而も周囲が彼のソウルにシンクロナイズしてしまうから愉快愉快。
「ドリス、肩の力を抜け」とアドバイスするフィリップ。半身不随の原因となったパラグライダーなのに…。一般人には“正に“手を触れられない”二人だった。大空を滑空する二人にカンパ~イッ!。
これが実話に基づく話だったのに、また感動。これは最強の娯楽秀作だ。ところで私も最強のふたりになってみたいよ~(笑…半分本気)。
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