もず

今朝は黄色い薔薇が一輪満開となった。その名は知らない。次女が育てていた薔薇を妻が引き継いで育てている。皐月の花は美しい。
花には鳥が似合う。
モズ。スズメ目モズ科モズ属。成る程雀に似ている。
百舌鳥と書く。様々な鳥の鳴き声を真似る囀りから付けられたという。
動物食。モズの早贄と呼び、獲物を木の枝等に突き刺す習性があるらしい。
こんな事を調べたのは、この映画が何故「もず」と名付けられたのか?という疑問が湧いたからに過ぎぬ。
長年、新橋の小料理屋で働く母親と、松山から上京した娘の様々な確執、葛藤が、話の中核を形成する。
水木洋子の脚色だけに、描かれる女性心理は極め細やか。渋谷実監督の演出はヴィヴィッドに迫るものがある。淡島千景と有馬稲子は火花を散らす。
モズの早贄と関連有りそうで、無さそうでもある。結局、“もず”との関連は不可解な儘、グッと来るラストを迎える私だった。
【私の評価】優れた作品です。
【私の好み度(①好む。②好む方。③普通。④嫌な方。⑤嫌)】→②。
1961年.日(松竹)[監督]渋谷実[撮影]長岡博之[音楽]武満徹[主な出演者★=好演☆=印象]★淡島千景。★有馬稲子。永井智雄。山田五十鈴。乙羽信子。清川虹子。川津祐介。佐藤慶[上映時間]1時間35分。