おっぱいバレー

この映画と同じ年に「人のセックスを笑うな」が公開されている。題名を見て「どんな映画か?」と思ったが何のことはなかった。
この映画も同類項か。体は大人。多感な年代の少年たちが、若い女性教師の公約に奮起する姿を通して、人間発奮すればパワーは全開する!。と主張している。そのことは認められる。
だが、これまた同じ年に公開されている「風が強く吹いている」(以下、“風が…”と称する)に比べると、レベルは格下と言わざるを得なくかる。
“風が…”は、箱根駅伝に挑むあるチームの10人の選手一人一人に、暖かい眼差しを深く注いだ秀作だった。
その為に此の映画はある程度損をしているかもしれない。バレー・ボール部員は当初5人しか居なかった。“風が…”の選手は10人。にも拘わらず、個々の選手を見詰める視線の差異は雲泥の差がある。
バレー・ボールは6人要る。後から入る1人についても、入部を熱望した頃に比すと、入部後の描写は特に目立たなかった。
練習の過酷さといった描写にしても、美人先生の後を走る6人のショットがチラッと映るだけ。総体的に物足りない。

これは選手グループと、部長先生との対照を描いているのだ。という考えもあろうが、それだけでは人間性の掘り下げが浅くなるのではないだろうか。
【私の評価】中の中。
【私の好み度(①好む。②好む方。③普通。④嫌な方。⑤嫌)】→②。
2008年('09公開)(2012/8/20TV録画観賞=初見).日(WB=東映)[監督]羽住英一郎[撮影]西村博光[音楽]佐藤直紀[主な出演者★=好演☆=印象]綾瀬はるか。青木崇高。仲村トオル。福士誠治。田口浩正[上映時間]1時間42分。