男はつらいよ 寅次郎サラダ記念日
'88公開【監督】山田洋次【出演】渥美清。三田佳子。三田寛子。すまけい。尾美としのり(他)

男はつらいよシリーズも第40作に入り、あと8作を残すのみ。その内4作のマドンナ役は若い後藤久美子。相手役を成長した吉岡秀隆に譲った形。
従って恋する寅さんは一歩退いた状態だった。というのが私の不確かな記憶。確かに少し老けた。もしかして病魔が忍び寄って来た頃だったのかもしれぬ。
「小諸なる古城のほとり雲白く遊子悲しむ」。島崎藤村の著名な詩が活動し、俵万智の詩が画面に躍り出る。文学の薫りが少しは匂う。「サラダ記念日」はこの頃世に出たように思う。
この映画は、小諸駅前風景は旅情を誘う。遊子について話題になったりはする。でもその程度。と思うが…。
冒頭恒例の寅さんの夢物語が無くなった。どうやら、あけみの出番も無くなったみたい。美保純が居なくなると少し寂しい。
代わりに最近は、すまけいが活躍する。今回は、マドンナ三田佳子の上司役で渋いところを見せて居る。
傍らでは、早大生に扮する三田寛子がマドンナの姪で助演。尾美としのりが相手役。若人へのバトンタッチも覗かれる。
「だんだん伯父さんに似て来た」と嘯く満男も「地方の大学に行きたい」と言いだし、「東京に住んでいるのに…」と家族を少し慌てさせたりする。もしかして、第2の寅さんへの伏線?まさか!。
でも寅さんは「まだまだ若い者には負けられねぇ」と早稲田の森で大活躍。その裏面で、今回も冒頭に出てくる老婆との触れ合いから、老人問題に課題を投げ掛けて居る。
遠い近いの差こそあれ、人みな人生の終着駅に向かって走っている。自分に与えられた軌道の上を。

男はつらいよシリーズも第40作に入り、あと8作を残すのみ。その内4作のマドンナ役は若い後藤久美子。相手役を成長した吉岡秀隆に譲った形。
従って恋する寅さんは一歩退いた状態だった。というのが私の不確かな記憶。確かに少し老けた。もしかして病魔が忍び寄って来た頃だったのかもしれぬ。
「小諸なる古城のほとり雲白く遊子悲しむ」。島崎藤村の著名な詩が活動し、俵万智の詩が画面に躍り出る。文学の薫りが少しは匂う。「サラダ記念日」はこの頃世に出たように思う。
この映画は、小諸駅前風景は旅情を誘う。遊子について話題になったりはする。でもその程度。と思うが…。
冒頭恒例の寅さんの夢物語が無くなった。どうやら、あけみの出番も無くなったみたい。美保純が居なくなると少し寂しい。
代わりに最近は、すまけいが活躍する。今回は、マドンナ三田佳子の上司役で渋いところを見せて居る。
傍らでは、早大生に扮する三田寛子がマドンナの姪で助演。尾美としのりが相手役。若人へのバトンタッチも覗かれる。
「だんだん伯父さんに似て来た」と嘯く満男も「地方の大学に行きたい」と言いだし、「東京に住んでいるのに…」と家族を少し慌てさせたりする。もしかして、第2の寅さんへの伏線?まさか!。
でも寅さんは「まだまだ若い者には負けられねぇ」と早稲田の森で大活躍。その裏面で、今回も冒頭に出てくる老婆との触れ合いから、老人問題に課題を投げ掛けて居る。
遠い近いの差こそあれ、人みな人生の終着駅に向かって走っている。自分に与えられた軌道の上を。