ラスト・タンゴ・イン・パリ
'73公開(伊/仏)[監督]ベルナルド・ベルトルッチ[出演]マーロン・ブランド。マリア・シュナイダー。ジャン・ピエール・レオ(他)

大胆な性的描写で話題を浚った映画という事は知っていた。だが性に対する思想が変わって以降、幾多の映画を通じて様々な性表現に慣れて来た神経は、この事に対し特に発する言葉はない。
問題は、「それは手段であって目的ではない」といった意味の発言をされたというベルナルド・ベルトルッチ監督の思想をどう解釈するかであろう。
私は、卑猥感を持つか否かが、その分岐点と考える。この映画から其の事は感じられなかった。
橙色系の色調に統一した撮影や、ファンタジー風な雰囲気からも監督の意図は薄々伺われるような気もする。
題意の基となったタンゴの旋律に乗ったダンス風景も印象に残る。
だが監督の具体的な目的は一体何なのか?凡人たる私には分からぬ。
人間の持つ三大本能の一つ、性欲と諸に向き合い、人間というものの真理を真摯に見詰めたかったのであろうか?。兎に角、私にとっては難解作。
5時間を超える大作に恐れを成して、未だ観ぬベルトルッチ作品「1900年」だが、これを克服した暁に、其の答えが出るかもしれない。

大胆な性的描写で話題を浚った映画という事は知っていた。だが性に対する思想が変わって以降、幾多の映画を通じて様々な性表現に慣れて来た神経は、この事に対し特に発する言葉はない。
問題は、「それは手段であって目的ではない」といった意味の発言をされたというベルナルド・ベルトルッチ監督の思想をどう解釈するかであろう。
私は、卑猥感を持つか否かが、その分岐点と考える。この映画から其の事は感じられなかった。
橙色系の色調に統一した撮影や、ファンタジー風な雰囲気からも監督の意図は薄々伺われるような気もする。
題意の基となったタンゴの旋律に乗ったダンス風景も印象に残る。
だが監督の具体的な目的は一体何なのか?凡人たる私には分からぬ。
人間の持つ三大本能の一つ、性欲と諸に向き合い、人間というものの真理を真摯に見詰めたかったのであろうか?。兎に角、私にとっては難解作。
5時間を超える大作に恐れを成して、未だ観ぬベルトルッチ作品「1900年」だが、これを克服した暁に、其の答えが出るかもしれない。