男はつらいよ 寅次郎の告白
1991年公開[監督]山田洋次[出演]渥美清。吉田日出子。吉岡秀隆。後藤久美子(他)

及川泉に同情する。一つは家庭の事情に。二つ目はそんな家庭の事情に伴う社会の偏見に。
①父は愛人と逃げた。母には男が居た。娘の気持ちは解る。そんな彼女が一変するところが臨場感抜群。
「肉親ではないみんなに親切にして貰った」結果だから。
「お母さんの意志通りに生きて」泉の声の明るさよ。
②大企業が定年60才になった頃である。
高校出の泉は体よく就職面接で振られる。母子家庭で育った私も似たような経験をしている。
彼女の悲しみと怒りが手に取るように解った。
若者は、定年60才になった大企業に職を求める。
「人が居ない」とタコ社長が嘆いている。
寅さん企業もご同様だった。
「サクラになってくれ」と、寅さんがとらやの店員に言う。
そばに居たさくらが「えっ!」と驚く。
「いや、お前じゃない」に、大笑い。
そういえば今回は、笑いが多かった。
寅さんも体調のいい時期だったのだうか?。久し振りにマドンナ吉田日出子との濡れ場が秀逸。
それを盗み見する満男くん。君は寅さん二世だ!。
「看護婦」という台詞が飛び出す。まだ「看護師」の時代ではなかった。
「伯父さんはいざとなると逃げ出す」と厳しい満男。
「綺麗な桜は、そっとして置きたい。または、奪い取る」。
「僕はこちら」と、後者を選ぶ満男は更に続ける。
「伯父さん、世の中で一番美しいものは恋なのに、どうして恋する者はこんなに無様なんだろう?」。
「満男のことなら伯父さんは……」。
今宵はこれにて、終わりとう存じます。
陰の声(どこかで聞いた台詞だ)

及川泉に同情する。一つは家庭の事情に。二つ目はそんな家庭の事情に伴う社会の偏見に。
①父は愛人と逃げた。母には男が居た。娘の気持ちは解る。そんな彼女が一変するところが臨場感抜群。
「肉親ではないみんなに親切にして貰った」結果だから。
「お母さんの意志通りに生きて」泉の声の明るさよ。
②大企業が定年60才になった頃である。
高校出の泉は体よく就職面接で振られる。母子家庭で育った私も似たような経験をしている。
彼女の悲しみと怒りが手に取るように解った。
若者は、定年60才になった大企業に職を求める。
「人が居ない」とタコ社長が嘆いている。
寅さん企業もご同様だった。
「サクラになってくれ」と、寅さんがとらやの店員に言う。
そばに居たさくらが「えっ!」と驚く。
「いや、お前じゃない」に、大笑い。
そういえば今回は、笑いが多かった。
寅さんも体調のいい時期だったのだうか?。久し振りにマドンナ吉田日出子との濡れ場が秀逸。
それを盗み見する満男くん。君は寅さん二世だ!。
「看護婦」という台詞が飛び出す。まだ「看護師」の時代ではなかった。
「伯父さんはいざとなると逃げ出す」と厳しい満男。
「綺麗な桜は、そっとして置きたい。または、奪い取る」。
「僕はこちら」と、後者を選ぶ満男は更に続ける。
「伯父さん、世の中で一番美しいものは恋なのに、どうして恋する者はこんなに無様なんだろう?」。
「満男のことなら伯父さんは……」。
今宵はこれにて、終わりとう存じます。
陰の声(どこかで聞いた台詞だ)