警察日記 1955年(日活)
冒頭に日活のロゴ。この前年('1954)に製作を再開し「黒い潮」で気を吐く。松竹、東宝、東映、大映、新東宝の五社協定何するものぞと、この「警察日記」で名門復活を決定づける。
♪會津磐梯山は宝の山よ~ローカル色豊かに始まるこの秀作を演出した久松靜児監督。翌年も「神坂四郎の犯罪」という隠れたる秀作も見せてくれた。心に残る監督である。
山麓を縫うように走るバス。燃料は木炭だろうか。停留所。花嫁が居る。運転手や乗客に「どうです。一杯」と上機嫌の親族は左朴全か。おぉ、この懐かしい俳優よ!。
自宅内での挙式。そして披露宴。当時は多かった風俗だ。これまた懐かしい火の見櫓。その傍らに佇む警察署。斯くて本番が始まる。

千石規子を取り調べる巡査は殿山泰司。二人とも今は亡し。
親に捨てられた二木てるみ(好演)に、森繁久彌巡査は優しい。「おじちゃんのうちに来ればな。お兄ちゃんやお姉ちゃんが…、ええか?。ええなあ」。この年は「夫婦善哉」にも主演し多忙だった。

橋の上を飾るように木々が映える。犬が走っている。この豊かな詩情。
♪おとみさん~が流れる。「めんこい」という方言に痺れそう。
「バンザーイ!」息子の戦死で狂った父を東野英治郎が演じている。3年前同じ哀れな役を「本日休診」で演じた三國連太郎。ここでは貧しい女に自分の給料を割く人情巡査に扮する。
貧しい頃こそ人情豊か。戦後の社会に希望あり。
♪會津磐梯山は人情の山~。でもあった。
三國連太郎巡査に届いた女からの手紙。中にあった返却金と、真赤な紅葉に感無量。
♪會津磐梯山は宝の山よ~ローカル色豊かに始まるこの秀作を演出した久松靜児監督。翌年も「神坂四郎の犯罪」という隠れたる秀作も見せてくれた。心に残る監督である。
山麓を縫うように走るバス。燃料は木炭だろうか。停留所。花嫁が居る。運転手や乗客に「どうです。一杯」と上機嫌の親族は左朴全か。おぉ、この懐かしい俳優よ!。
自宅内での挙式。そして披露宴。当時は多かった風俗だ。これまた懐かしい火の見櫓。その傍らに佇む警察署。斯くて本番が始まる。

千石規子を取り調べる巡査は殿山泰司。二人とも今は亡し。
親に捨てられた二木てるみ(好演)に、森繁久彌巡査は優しい。「おじちゃんのうちに来ればな。お兄ちゃんやお姉ちゃんが…、ええか?。ええなあ」。この年は「夫婦善哉」にも主演し多忙だった。

橋の上を飾るように木々が映える。犬が走っている。この豊かな詩情。
♪おとみさん~が流れる。「めんこい」という方言に痺れそう。
「バンザーイ!」息子の戦死で狂った父を東野英治郎が演じている。3年前同じ哀れな役を「本日休診」で演じた三國連太郎。ここでは貧しい女に自分の給料を割く人情巡査に扮する。
貧しい頃こそ人情豊か。戦後の社会に希望あり。
♪會津磐梯山は人情の山~。でもあった。
三國連太郎巡査に届いた女からの手紙。中にあった返却金と、真赤な紅葉に感無量。