フロント・ページ

「新聞記者は皆病気よ」という台詞と、「窓から身投げして死なないのはちょっと調子がよすぎるが」という走り書きのメモを残したまま、約3ヶ月の間、レビューするのを躊躇っていた。
が今、米映画監督について私なりの見解を加えている。為に書く必要が生じて来た。所感は鑑賞直後に書かねばと痛感する。少々筆が重いが少しばかり。
冒頭に記した台詞は、この映画を端的に表現していると思う。台詞と言えば、台詞の洪水のような映画だった。
また確かに、ちょっと調子がよすぎるコメディだったような気もする。逃げてきた死刑囚を、新聞社にあるピアノのような大きな机の中に隠すなど、少し巫山戯過ぎの感も受けた。

ジャック・レモンは確かに目立っている。コメディ得意のビリー・ワイルダー監督が、練りに錬って、磨きをかけた作品。好きな方は堪らない作品だと思う。
私は、ちょっと臍曲がり?。いや、1920年代という時代背景が、古色蒼然感を助長したのかもしれない。それとも、この作品も観る時期が悪かったか?。
【私の評価】準佳作。
【私の好み度(①好む。②好む方。③普通。④嫌な方。⑤嫌)】→③。
1974年(75公開)(2011/7/13TV録画観賞=初見).米(ユニヴァーサル)[監督]ビリー・ワイルダー[撮影]ジョーダン・S・クローネンウェス[音楽]ビリー・メイ[主な出演者★=好演☆=印象]☆ジャック・レモン。ウォルター・マッソー。スーザン・サランドン。キャロル・バーネット。ヴィンセント・ガーディニア。デイヴィッド・ウェイン[原題]THE FRONT PAGE[上映時間]1時間45分。