
「フランスが懐かしい。ここは映画がない。大好きでね」という会話が聞かれた。グランドホテル形式とも解釈できる内容。だが舞台はホテルに非ず。殆どuボートの中。多くの人が命を落とす。密室サスペンスとも解釈し得る。
人間は極限状態に陥った時、如何なる考えを成し、どのような行動を採るか。と云う視線で観ていたら、非常に興味深い内容だった。潜水艦なのに、女性も二人乗っているのが興を倍加させる。
それらの中で一際目立つのがゲシュタポのフォルスター。先日観た日本映画、徳川時代の時代劇「十三人の刺客」での鬼頭半兵衛と瓜二つだ。
結論は馬鹿は死ななきゃ治らない。だがこちらの時代背景は第二次大戦末期。途中でヒットラーの死も判明するのがリアル感を醸しだしていて佳良。
【私の評価】可成りの意欲を感じる佳作。
【私の好み度(①好む。②好む方。③普通。④嫌な方。⑤嫌)】→②。
1946年(48公開)(2011/11/9TV録画観賞=初見).仏[監督]ルネ・クレマン[撮影]アンリ・アルカン[主な出演者★=好演☆=印象]アンリ・ヴィダル。★ヨー・デスト。ミシェル・オークレール。☆フォスコ・ジアケッチ。フロランス・マルリィ[原題]LES MAUDITS[上映時間]1時間41分。
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おんまうすぷりーず!
製作:フランス’46
原題:LES MAUDITS
監督:ルネ・クレマン
ジャンル:サスペンス/ドラマ/戦争第二次大戦末期。南米へ逃亡中のナチ高官の潜水艦が、負傷
ルネ・クレマン監督が、ドイツ潜水艦内の人間ドラマをドライなタッチで描写する。
サスペンス映画として楽しめました。
医者が自分の身を守るために、ドイツ語がわからないふりをして、伝染病をでっち上げ、一人だけその恐怖から救って味方につけ・・・と頭を使ってましたね。
ドイツ人のなかでも駆け引きがあって、最後まで引き込まれました。
終盤の夫人の最期が衝撃的!
コメントありがとうございます。
> サスペンス映画として楽しめました。
そうでしたね。
密室ものの雰囲気があったと思います。
ルネ・クレマン監督は、晩年サスペンス風作品を好んで撮っていたように思います。
この作品は、その元祖的存在のような気もします。
先日見ました。
疲れました。
短い映画なのに、ものすごく疲れました・・・。
>人間は極限状態に陥った時、如何なる考えを成し、どのような行動を採るか。と云う視線で観ていたら、非常に興味深い内容だった。
私もそういう目線で見れば良かったかも・・・。
ただただ苦しくて、自分が閉じ込められているかのような錯覚をおこしました。
>それらの中で一際目立つのがゲシュタポのフォルスター。
本当にどうしようもない・・・こういう人物は多かったと思い、
ヒトラーなる人間は「こういう人間を量産した事」が、
もしかしたら「一番の罪」だったのかもしれませんね~と思いました。
こちらにもコメントありがとうございます。
女性の多くの方には不向きな作品かもしれませんね。
仰るように、ヒトラーはこういう人間を量産したのですね。
これにマインド・コントロールされる人間も人間だと思いますが。
潜水艦、息苦しそうな密室ですね。いやです。
ヒトラーが死んだ、と聞いただけでは、確かに断定できない情況かもしれませんが、狂信的な人間の怖さが記憶に残ります。
密室の中に渦巻く人々。
息苦しさを加速する狂信者。
サスペンス風の楽しみと言ってみたところで、確かに暗さがそれを上回ったかもしれません。