おぼろ駕篭

上のグラフは戦後から現在までの映画界興行成績を、邦画と洋画に分けて比較してある。興味深いのは、昇竜の勢いだった邦画が1950年代後半をピークにして、陰りが見え始めた事。1960年代に入り2本立て興行も空しく、洋画に並ばれ、追い抜かれていく。最近の盛り返しを喜ぶ私。気楽に映画を観たい時1950年代の娯楽邦画に跳ぶ。

この映画はそれの代表作。若い方には、田村高広の父といったほうが早いかもしれない。バンツマこと阪東妻三郎が粋な雲水坊主、夢覚和尚を演じ、スカーとさせて呉れる。
田中絹代と山田五十鈴の二大女優共演というのも珍しい。もっとも此の5年後「流れる」でも共演しているが。
といったわけで、ご満悦で寝ながらの鑑賞を終える。お陰で風邪も快方に向かいつつある。
【私の評価】名優出演多しと言えども中の下レベル。
【私の好み度(①好む。②好む方。③普通。④嫌な方。⑤嫌)】→③。
1951年(2011/11/16TV録画観賞=初見).日(松竹)[監督]伊藤大輔[撮影]石本秀[音楽]鈴木静一[主な出演者★=好演☆=印象]★阪東妻三郎。月形龍之介。☆田中絹代。☆山田五十鈴。佐田啓二。三井弘次。加東大介[上映時間]1時間36分。