愛と追憶の日々

此の映画は次の2本柱で立っていると解釈したい。
①=母と娘の確執と葛藤。
娘の結婚式に出ない母親に、その時は拍手したくなった。男性の私だが親は親。どうしても親の目線で見ているから。尤もその思いは歳月を経るに従って薄れては行ったが。その要因はいつに②にある。
②=人間の性の業、宿命。
(1)1961年10月。プロダクション・コードは「品位があれば同性愛描写OK」に改訂。
(2)1966年9月。「成人観客に推奨」が追加。
(3)1968年11月。レイティング・システム導入。G,PG,R,Xというお馴染みのコードである。
これらが性描写の氾濫を招く。この映画も、レズ。セックス。の洪水。殊に酷いのは字幕である。書きたくはないが、堂々と放映されているのだから敢えて書く。「さしでがましいけど奥様が上に」「上がいいならそう言えよ」「本当は長い間してないから」「この歳になって気付いた。セックスがこんなにいいものなんて」「あそこがピンピンだ」等々。直接表現は、映像だけではなくて、台詞まで「お前もか」と嘆きたくなった。
所謂女の一生を大河的に描いた佳作であり、演技陣も好演しているだけに、②に拘りのない方なら高評価と推測する。【私の評価】①は佳作だが②の為、中の上。
【私の好み度(①好む。②好む方。③普通。④嫌な方。⑤嫌)】→⑤。
1983年(84公開)(2011/11/観賞=初見).米(パラマウント)[監督]ジェームズ・L・ブルックス[撮影]アンジェイ・バートコウィアク[音楽]マイケル・コア[主な出演者★=好演☆=印象]デブラ・ウィンガー。★シャーリー・マクレーン。★ジャック・ニコルソン。リサ・ハート・キャロル。ジェフ・ダニエルズ[原題]TERMS OF ENDEARMENT[上映時間]2時間12分。